SIM カードと eSIM の違い
差し替えるか、遠隔で書き換えるか

更新日 2026年11月2日 読む時間の目安 約4分
この記事の要点
  • SIM カードと eSIM は、どちらも電話番号などの契約者の情報を持ち、端末を通信できるようにするものです。
  • SIM カードは差し込んで使う IC カード、eSIM は端末に組み込まれ、遠隔で書き換えて通信事業者を変えられる、と覚えます。
  • SIM ロック(販売元の SIM でしか動かない設定)は SIM カードではなく端末の側の設定です。
この記事の目次
  1. SIM カードとは
  2. eSIM とは
  3. SIM ロックとデュアル SIM
  4. 違いを表で比べる
  5. 試験での問われ方
  6. 覚え方
  7. 第5章の問題を解いてみる
  8. よくある質問

SIM カードとは

SIM カードは、電話番号や加入者を見分ける番号などの契約者の情報が書き込まれた、小さな IC カードです。携帯電話会社が発行し、モバイル機器に差し込んで初めて通信ができるようになります。アドレス帳など、利用者が使えるメモリを持つものもあります。

正式には UIM・USIM と呼ばれるものを、まとめて「SIM カード」と呼んでいます。大きさの違う microSIM、さらに小さい nanoSIM という規格もあります。国内の携帯電話会社は、それぞれ別の名前で呼んでいます。

携帯電話会社 SIM カードの名前
NTTドコモ ドコモUIMカード
KDDI au ICカード
ソフトバンク USIMカード

eSIM とは

eSIM(Embedded SIM)は、端末の中に最初から組み込まれている SIM です。カードを抜き差しする代わりに、遠隔から中身を書き換えたり切り替えたりできます。

そのため、カードを物理的に入れ替えなくても、使う通信事業者を変えられます。1枚の SIM カードと eSIM を組み合わせて、1台の端末で2つの通信サービスを使い分けることもできます。

SIM ロックとデュアル SIM

SIM の問題では、次の2つの言葉も一緒に出ます。

  • SIM ロック: 販売元の携帯電話会社が発行した SIM カードを差したときだけ動くように、端末にかける設定です。かけていないものを SIM ロックフリーと呼びます。くわしい制度は第9章で扱います。
  • デュアル SIM: 1台の端末で2つの SIM を使い分けられることです。SIM カード2枚か、SIM カード1枚と eSIM で実現します。
SIM カードと eSIM で通信事業者を変える方法 SIM カード(差し替える) A社のカード 抜いて差し込む → B社のカード eSIM(遠隔で書き換える) 端末の中の SIM を、A社 → B社の情報に書き換える eSIM ならカードの入れ替えが要らない
SIM カードと eSIM で通信事業者を変える方法(もちこ道場のまとめ)

違いを表で比べる

比べること SIM カード eSIM
形 端末に差し込む IC カード 端末に組み込まれている
中身 電話番号・加入者を見分ける番号など 同じ(契約者の情報)
通信事業者を変えるとき カードを差し替える 遠隔で書き換える・切り替える
大きさの規格 標準・microSIM・nanoSIM カードではないので、ない
2つの回線を使う SIM カード2枚(デュアル SIM) SIM カード1枚と eSIM でも使える

試験での問われ方

モバイル技術基礎検定では、第5章「モバイル機器の構造」で出ます。もちこ道場の第5章の問題(50問)のうち、SIM を扱う問題は7問です。

  • 穴埋め: 「端末に組み込まれ、遠隔で書き換えられる SIM」に eSIM、「KDDI の SIM カードの名前」に au ICカードを選ぶ。選択肢には microSIM・nanoSIM・デュアル SIM や、ほかの会社の呼び名が並びます。
  • 2つの空欄の組み合わせ: 「販売元の SIM でしか動かない設定」に SIM ロック、「カードの差し替えが要らない SIM」に eSIM を入れる。SIM フリーとデュアル SIM がまぎらわしい選択肢として並びます。
  • 記述を選ぶ: 「SIM カードの大きさは世界で1種類」「SIM ロックは SIM カードにかける」のような誤りを見抜く。

覚え方

  • eSIM の e は Embedded(組み込み)。「カードを持たない SIM」と覚えると、「遠隔で書き換える」「差し替えが要らない」が自然につながります。
  • 会社ごとの名前は、au だけ「IC カード」、ドコモは「UIM」、ソフトバンクは「USIM」 と、社名と頭の文字で結びつけます。

第5章のほかの用語は「第5章 モバイル機器の構造の要点」にまとめています。

第5章の問題を2問、解いてみる

もちこ道場の第5章の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。

問1

端末の内部に組み込まれ、遠隔操作で内容の書き換えや切り替えが可能なSIMを1という。これにより、物理的なカードを入れ替えることなく通信事業者を変更できる。

答えと解説を見る

正解は 1(eSIM)です。

【概要】

eSIMは端末内部に組み込まれたSIMで、遠隔から内容の書き換えや切り替えができる。SIMカードを差し替えずに、利用する通信事業者を変えられる。

【図解】実験的機能

SIMカード・SIMロック・eSIM SIMカード・SIMロック・eSIM

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. eSIM正解あなたの解答 eSIMは端末内蔵のSIMで、遠隔で内容を書き換えられるため、カードを入れ替えずに事業者を変更できる。
  • 2. microSIMあなたの解答 microSIMは通常のSIMカードより小さい規格のカードであり、端末に組み込まれて遠隔で書き換えるものではない。
  • 3. nanoSIMあなたの解答 nanoSIMはmicroSIMよりさらに小さいカードの規格であり、物理的に差し込んで使う点で本問に合わない。
  • 4. デュアルSIMあなたの解答 デュアルSIMは1台に2つのSIMを用いて通信を使い分ける仕組みであり、組み込み型SIMそのものの名称ではない。

問2

わが国の移動体通信会社は、SIMカードを、それぞれ別の名称で呼んでいる。このうち、KDDIが用いている名称は1である。

答えと解説を見る

正解は 1(au ICカード)です。

【概要】

KDDIは、SIMカードを「au ICカード」と呼んでいる。NTTドコモやソフトバンクも、それぞれ別の名称を使っている。

【図解】実験的機能

SIMカード・SIMロック・eSIM SIMカード・SIMロック・eSIM

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. au ICカード正解あなたの解答 KDDIが自社のSIMカードに用いている名称という点が、問題文と合う。
  • 2. ドコモUIMカードあなたの解答 ドコモUIMカードは、NTTドコモが用いている名称であり、KDDIの名称ではない。
  • 3. USIMカードあなたの解答 USIMカードは、ソフトバンクが用いている名称であり、KDDIの名称ではない。
  • 4. nanoSIMあなたの解答 nanoSIMは、SIMカードの大きさに関する規格であり、移動体通信会社が付けた名称ではない。
問題を解いて確かめる

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よくある質問

microSIM・nanoSIM と eSIM は何が違いますか?

microSIM と nanoSIM は、SIM カードを小さくした大きさの規格で、差し込むカードであることは同じです。eSIM はカードではなく、端末に組み込まれた SIM です。「小さい SIM カード」と「組み込みの SIM」を分けて覚えます。

SIM カードを別の端末に差し替えれば、必ずそのまま使えますか?

いいえ。SIM カードに合った機種で、契約上もその人が使える機種どうしであることが条件です。また KDDI では、あらかじめ端末に登録した SIM カードだけが動く仕組みのため、同じ KDDI の別の端末に差し替えても、手続きをしないと使えません。

eSIM は第9章でも出ますか?

出ます。第9章では、総務省が2021年に作った eSIM の普及を進めるためのガイドラインと、オンラインで契約者の情報を端末に書き込む RSP(リモート SIM プロビジョニング)の機能が問われます。第5章で eSIM の仕組みを押さえてから、第9章の制度へ進むと覚えやすくなります。

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出典・注記

出題範囲は、2026年11月2日にMCPC の公式ページで確認しました。用語の説明は、もちこ道場の問題と解説をもとにまとめたものです。

  1. モバイル技術基礎検定(MCPC 公式)